松本潤担ブログ @ニューヨーク830番地

遠くても。同じ空の下、繋がってるよ、とあなたが言ってくれるから。

今更な+actの感想

もう発売から3週間くらい経ってしまっていますが、別冊+actの松本潤インタビュー記事を読んで色々と思った事を書いておこうかな、と。

新次な潤くんを迎えに行く〜と言っていましたが、グラビアを見た率直な感想は、

「あ、まだ(新次役を)掴んでないな」

ということ。(出た、上目線!)

もちろん、かの北島マヤちゃんですら何ヶ月も生みの苦しみを味わうんですから(笑)この撮影があった時点では当たり前です。想定内、想定内。

もちろんグラビアのテーマというか設定(今回は「心を閉ざした孤高のボクサー」らしい)はぴったり表現出来ていると思います。そういう、即興で相手が求めるビジュアル表現をするという意味では松本潤は本当に上手だと、これまでバラエティの中での即興小芝居などからも思っていましたが。

個人的には、あのフードに半分顔が隠れてる虚ろな、でも鋭い(どっちさ?!)眼差しの写真が一番好き。

さてさて。

インタビューを読んでの感想は、「深い芝居の見方をする人だな」でした。

長いので続こう↓。

私が思う舞台演劇の楽しみ方には大まかにいうとふた通りあって、エンターテイメント性を重視して、その瞬間瞬間を楽しむ場合と、自分の感受性のチャンネルをオープンにして哲学的に楽しむ場合。(これらは潤くんの言う「水槽」云々という切り取り方とはは少し違う視点ですが、確かにリンクはします。)

前者の場合はセットの豪華さとか芝居全体のテンポ、俳優(つまり誰が出るのか)が特に重要になってきます。

もちろん後者の場合でもそれらの要素は外せないといえばそうなのですが、どちらかというと内容に対して演出家がどういったアプローチをしてくるのかや、役の台詞や心理的背景をどういう風に演じるのか、そしてその結果その題材から何かを感じとるという一段深いところで愉しむのです。

多分、舞台演劇は普段潤くんが普段やっている類のエンタテイメントからは対極と言えるくらいかけ離れていると思います。アイドルというお仕事はその瞬間瞬間の需要に答えて人々を満足させるもので、見る側に思想とか経験とかがなくてもとにかく楽しめます。作り手の中には主義や主張をもってやっている人もいるでしょうが、基本は楽しみの追求でしょう。潤くんが制作に深くかかわるライブも最終目的地はみんなを幸せな気分にさせる、という一点だと思います。

でも舞台で楽しいのはその、作り上げていくプロセス(これは観客は直にはお目にかかれませんが)と、その結果が上演時にちゃんと現れることじゃないかな、と思っていて。(その辺の事は小出くんのインタビューの方で言われていましたね。)同じことを繰り返し稽古して極め、その後もたった一度の「同じこと」を何度もできる。それは「撮って出し」的なテレビのお仕事と絶対的に異なる点だし、それに時間を費やせるということはとても贅沢なことでしょう。

その上で観客の心に「引っかき傷」のようなものを残す。

潤くんの観ているお芝居が、心の中の暗い部分を刺激するというのはとても興味深いし、それが彼の舞台演劇に対するスタンスを露に示していると思うんです。

例えばとても明るくて豪華なミュージカルを見たとしても、(例えば「南太平洋」とか「シュガーベイビー」とか)、「あー、素敵だったー」とショウチューンを口ずさみながらも私はその時代の人種差別とか女性の地位とか、色々と、そんなところを見てしまうし、カトケン(加藤健一事務所)のシットコムでゲラゲラ笑いながらも、その深いところにあるテーマを考えてしまう。

潤くんももしかしたらそういう見方をしているのかなぁ…と漠然と思った次第です。

確か以前、渡辺いっけいさんが潤くんを評して、「芝居の話ができる」と言っていましたが、その意味がわかる感じがしました。

とにかく、こういう向かい方をしている松本潤の役者魂が、どういう新宿新次を作り上げるのか、本当に興味深いです。

そしてこのインタビュー記事を通して、今年の始め頃、Jun Styleを辞めたいという話をしたのは、秋の舞台が決まったことを踏まえて、それにより集中して取り組むためだったんだろうな、という風に繋がりました。

「あゝ、荒野」をやると決まった頃、蜷川さんに薦められてポチっとな、して、読み終わるまでにしばらくかかってしまったということなので、春のファミクラ会報のカフェの写真で読んでいた本が、「あゝ、荒野」のパルコ出版バージョンだったということですよね?(カフェに行ったのはカフェのブログによると2月28日とのこと。)

やったらと分厚い本で、何読んでるんだろうって思ってたんで。今になって写真を良く見ると、あの本だとわかります。

稽古中はできる限り新次でいる時間を中断したくなかったのかな…。嵐のレギュラーはどうにもならなくても松本潤個人の仕事はセーブして一つのことに集中してみたかった、と。

勝手な憶測ではありますが、そこまでして取り組むこの舞台での松本潤に期待しないわけにはいきません。

ところで、蛇足ですが。

小出君グラビア、とってもお高い(約5万円もする)靴を履かれているらしいんですけど、その靴がまったく写ってないという…(苦笑)。貸し出したショップさんもがーっかり?-----