松本潤とメソッド
舞台演劇史のクラスを取った時、メソッドシステムという演技法が出てきました。ロシアのスタニスラフスキーという舌を噛みそうな名前の俳優さんが編み出した演技論を元に1940年代にニューヨークで確立されたものです。
それまでのパントマイムや柔軟体操、早口言葉(滑舌)などの技術面から芝居をするのではなく、徹底的なリサーチを元にその役の人となりを理解し、自分の実体験と摺り合わせる事によって擬似的に追体験しそれを役の表現とする、というもの。
分かりやすい例を挙げると、ガラスの仮面の北島マヤちゃんがいつもやってます(^-^)
そして思うのは、潤くんはこのメソッド信奉者だよなぁ〜ってこと。
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潤くんはいつも役をまず頭で理解して取り組んできたように見受けられます。
その役がどんな人物で、どんな物を好み、どんな考え方をするのか、
脚本に書いていない行間の部分を、脚本家や演出家に質問したり
役と似た境遇の人物にインタビューしたり。
そうして得た知識を元にキャラクターを作りこんで行く作業を楽しんでできる人なのだと思います。
すごく時間がかかるし、地道な努力が必要なんだけど、
そういうひとつひとつをこつこつと積み上げて行くことが潤くんには似合ってるなぁ…と。
もちろんアイドルという職業柄、いつも役作りに時間が割けるわけでもなく、
今回の駿太郎に至っては、新次が終わってすぐに始まったのでまぁだんだんと…という感じらしく。
それでもインタビューなどを読んで見ると、役を分析して頭で理解しようとしているのが分かります。
メソッド絶賛実施中〜o(^0^)o
メソッド式の役作りをする役者さんは役に入り込むタイプが多いと思います。
潤くんも、本人は「切り替えは出来ている方」とか「役は引きずらない」と仰ってますが
いやいやいや〜。
役入ってますよね。
道明寺やっている時はバラエティーでもツンデレどSだったし
ビトの時はやわらかくて優しくなってたし
夏虹ではキラキラで一生懸命で可愛い愛されっ子だったし(え、素?)
新次の時はやたらと明るくてハイテンションだった気がする。
今の潤くんは駿太郎さんよね。なんか妙に自信家で負けん気強くてかわいい!
役が残ってる、というかもともと自分が持っている役のキャラクターと被る部分が、より強調されて前に出てきてるっていう感じ。
自分じゃ解らないのかなぁ〜(^m^)
メソッドを語ったつながりで、面白いな、と思った事も。
実は最近ニノの演技論のようなものも読む機会があったんだけど、
ニノちゃんはメソッドばっさり全否定派なんですよね〜 f(^.^;)
演じる上での技術をつけたり体を絞ったりして外見をつくることはあっても
内面的な役作りはしないということで、まさに古典派。
役になるのではなく、役を演じることに拘るタイプ。
演じた時に「そういう風に見えれば万事OK」という解釈です。
だから演技仕事をしていてもバラエティーなどで見る時に役を引きずっている印象がありません。
とっても切り替え上手。(な気がする。私、ニノちゃんの事は潤くんほどは注意して見ていないので…違ってたら指摘してください。)
舞台役者さんだと古田新太さんもこのタイプだって、さっき+act miniを読んだら書いてありました。
どちらの演技法がより良いとかではないので、こういう違うタイプの役作りをする人を一緒の板の上にのっけて芝居作ったらお互いにいい刺激になりそうだなぁ〜、と思った次第です。
潤くんとニノちゃんと、いつか一緒にお芝居して欲しいなぁ〜。-----