米倉涼子 on Broadway!「CHICAGO」
行って参りました!米倉涼子さん出演のミュージカル「CHICAGO」。
CHICAGO/The Ambassador Theatre/ 219 W. 49th St
July 14, 2012 8pm (2h30m w/15 min. intermission)
実際の舞台メイクはもうちょっとお人形さんみたいなメイクでしたが、劇場外のこのスチールは美しいですね。
まず初めに断っておきますが、私は特に米倉さんのファンではありません。単なる舞台演劇好きってだけ。
ただ日本からお芝居が来るならば在米邦人としては極力見に行くべきなのではないか、と思いまして、子どもの歳が上るにつれ人に預かってもらうことが割りと気軽に出来るようになったということもあり、「日本から芝居が来たら見に行く」を新年の抱負としたのです。
それが米倉さんったら、一人で乗り込んでくるって言うじゃないですか!これは是非とも見に行かねば!!
CHICAGOは動員のカンフル剤的にテレビで名の売れた人を代わりばんこに投入してるけど、米倉さんのキャスティングもその一環で、ソワレのみ6公演だけの登板。
☆ ☆ ☆
米倉さんはとても頑張っていました。立派でした。動きがキレイで表情が豊か。本場の役者と並んで踊っても引けを取らないくらい洗練された動きでスタイルも良くって溜飲が下がりました。
率直に言うとお歌はブロードウェイレベルとは言い難いけど、こちらもまた堂々としたもの。ヴェルマ役と一緒に歌う場面ではつられて一人で歌う時よりも上手に歌えていた気がします。
台詞は英語を丸暗記したんだな、って感じで聞き取りにくかったけど、普段喋ってない人にしちゃ上出来かと。というのも言葉の切れ目がどうしても変で、意味が分からない文を勢いで覚えたとおりに言っているのかな、って。まぁ、何言ってるかが分からない程じゃないから。
かなりの長台詞も区切りが変なりに一応つっかえずに言えてたし、あれは相当な努力をしたんでしょうね。だって普段英語喋ってない人が英語の長台詞から、共演者との掛け合いから、全て叩きこむんですもの。簡単なことじゃありません。アッパレです。
ただ、だれかに言葉の区切り方をチェックして直してもらう時間を作って、もう少し英語を滑らかに出来たらかなり良くなったはず。そこが残念かも。
ということで、英語の訛りもひっくるめてとてもキュートなロキシーでした。
小さな劇場ですが満席で立ち見も出てたかもしれないです。客席に日本人多数。でも非日本人もそれなりに居たので、日本語の台詞(ちょっとしたご愛嬌)2箇所ではぽか~ん( ̄▽ ̄)
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それにしてもヴェルマ役の女優さんの貫禄と言ったら!さすがブロードウェイって感じ。
でもやっぱり一番の爆弾はメリーサンシャイン!善人会議の「夜曲」を初見した時に受けたのと同じ衝撃を受けました!!(因みにこの「夜曲」は後年に稲垣吾郎さんが主演されてるのと同じモノ、って言ったらどんな爆弾だったか分っちゃうかな?)いや、ほんと、びっくり。素晴らしい!
演出も色々と工夫があって、オーケストラを舞台上に上げちゃって、コンダクターが芝居にかなり絡んでました。コンダクターが芝居に参加するミュージカルはこれまでにも何度か見たことがありますが、それよりも一段深い関わり方をしていたのが興味深かったです。米倉さんとも絡んでました(^^)
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全体的には、んー、まぁ、よかったんだけど、なんか一つ物足りない感じ。一人ひとりはいいのにね。なんでしょう?
ショーストッパーが出たわけでもないし、良いミュージカルを観た後特有の興奮状態にはなりませんでした。
それを表すかのようにカーテンコールがむっちゃあっさりしていて、アンコールなし。色々とブロードウェイでミュージカル観てきたけど、こんなの初めてかも。びっくり~。直ぐに客電ついて、お客さんもとっとと席を離れてた。
私はミュージカル鑑賞の際にはオーケストラが最後の演奏を終えるまで席を立ちません。そして必ず拍手します。でもそれが変ってくらいみんな移動早っ!席ピッチ極狭だから、いつまでも席に留まってる私が邪魔になってたよね。(^_^;)
後もう一つ。
やはり日本からいらっしゃった方はアッシャー(席案内係)に案内してもらうというマナーをご存じない方が多いようです。プレイビルはアッシャーが案内する際に手渡してくれるものですから、自分で勝手に着席すれば貰えないし、貰ってないからといって自分でアッシャーの控え場に積んである物を取ったらアッシャーが気を悪くします。
仮に席が分かっていても、形だけでもアッシャーに席を訊ねて頂けたらスマートかと思います。
NYでお芝居をみることがあれば是非。