「失恋ショコラティエ」第9話 爽太くん、誤解だよ~
誤解だよおおおお!ヽ(;▽;)ノ
爽太くんってば臆病になり過ぎて、脳内に極悪なサエコさんを作り上げちゃってるのね。
目の前にいるのに〝悪女″なサエコさんに引導を渡されるのが怖いから、訊きたいことも訊けないし、お得意の妄想が先走って勝手に傷ついてしまう。
でもサエコさんは爽太くんのショコラを旦那さんとシェアしたりしないよ~。
「商品になって欲しいような欲しくないような。誰にも食べさせたくないって思ったりするんだよ?」なんて言ってくれてるでしょう?
あれは絶対に本心だと思うの。チョコレートに関しては、サエコさんは信用できるって私は思うんだけどな。
うううう勝手に傷ついちゃってる爽太くんが切ない…。
だって潤くんのお芝居がうますぎる!
うだうだ爽太がいい加減かわいそうになってくるくらい、どうしようもない爽太くんを潤くんが好演してるんですもの。
加えてあの振り切れたホスト爽太ってばなんなの?!大爆笑なんですけど!
実は私、薫子さんが「爽太くん!」って言うまで、あれが潤くんだって気付きませんでした。
どこぞのJr.さんかなー、って。
マイクの握り方、髪の毛のいじり方。
相変わらずディテールの凝ったお芝居するのが心憎いし、あのチャラさとやさぐれ感なんて絶妙だと思います。
そして一瞬垣間見えた瞳のギラつき。
ちょっと「東京タワー」の耕二くんっぽかったですね。
潤くんはここ最近柔らかさを前面に出したお芝居をしてきましたが、やはりギラつく部分もまだまだ健在。きっと潤くんの引き出しの奥にきちんと畳んでしまってあって、必要とあればすぐに取り出せるんだろうな、と思いました。
そしてシリアスとコメディの振り幅が今週も素晴らしかった!
やはり潤くんとあさみちゃん、この二人のメリハリの利かせ方がすごく好き。
絶対に笑わせてくれるし、絶対に切なくさせてくれるのです。(前にも言ったっけ?)
そして爽太くんVS旦那さん。
緊迫感と騙し合い感が半端じゃなかったです。
そして別れ際の爽太くんが泣きそうで、これまた切なかった…。
ほんとにほんとに、誤解だから~!(で冒頭へ戻るループ)
要するに。
うだうだ自己完結して、完璧に空回ってても、今週も爽太くんが正義!
そこを踏まえた上で。
えれなを放置してるのだって別にいいじゃん!と思います。
人妻とうまく行った後にまだしつこくえれなに報告・相談とかしてたら、それはそれで問題あると思うんです。人間性の問題として。
ドタキャンについてはさ、えれなも自分が心配かけたせいで爽太くんに他をドタキャンさせちゃった事もあるし、爽太くんはそういう人なんだよね。目先の優先事項に奔走しちゃうタイプ。
だからお互い様なんだよね。
かつては優先してもらって(というか、優先せざるを得ない様な行動を取って)間接的に他の人を傷付けた事もあるんだから今回は我慢して頂戴、ってな感じで爽太くん擁護。
(爽太くんは悪くないの!一般論では爽太くんが悪いみたいだけど!つか実際悪いけど!!爽太くんをそうさせる周りの女たちが悪いのよ!って無理矢理のこじつけ~。笑)
爽太くんだって自分の立ち位置ちゃんと見えてないから、今更何を言えばいいのか分からないっていうのは本当だと思うし。
もうね、察して?(by コンサート隊長)←笑
そもそもえれな可哀想ってなってるのってちょっと違うよね、って言うのが私のスタンスで。
やっぱり連絡・謝罪なしでドタキャンされたことに関してはちょっと可哀想だけど、それだけでしょう?
爽太くんもえれなもまさかサエコさんが不倫関係を受け入れるとは夢にも思っていなかったから、確かに肩透かし喰らった感は否めないし、それについて可哀想っていう人もいると思うけど。
でも例え口先だけでも爽太の告白を応援していたからには、ホワイトデーにNo Showされて、その後連絡もなかったら、「ああ、本命と上手くいったのかな、おめでとう」って、さらりと身を引くのが筋ってもんじゃない?
そういう約束の関係だった訳だし。
そこは本当に、可哀想も何もないんですよ。
サエコさんにきっちり振られたらけじめつけるから、って爽太はあの時心から思っていてそう言った訳だけど、オリヴィエがまつりちゃんに言った「男ってそういう約束は守らないから」がここに繋がっていただけの話で。
あの時の爽太くんは今はまだ言えないけど、ってちゃんと言ってたけど、えれなが不安がるから恋人昇格への可能性を匂わすことを言ってしまっただけのこと。
あの時点では落ち込みそうだった気持ちが救われたんだから、それで良しとしてもらいたいです。
持ち上げといて高いところから落とす方がダメージは大きいかもしれないけど。
……。
うん、それはえれなさん、ちょっと可哀想かな。
でもねー。
「私たちはなんにも始まってなかったんだよ」ってりくちゃんの前でウェットに言ってたけど、それもかなりの自虐だし、りくちゃんがそれを否定して慰めて欲しくて言ってるのがなんか嫌らしいって思ってしまいます。
結局ドラマのえれなはいつも人に「そんなことないよー」って慰められたくて自虐しているパターンになってしまっているのがね。
すごくじめじめして「サバサバ豪快」設定とは対極にいるな~って。
私を含め誰が見ても二人の間に何にも始まってなかったとは思わないだろうけど、勝手に先に始めて恋愛感情が盛り上がっちゃってたえれなに反して、爽太くんの気持ちはずーっとサエコさんにあったし、それにけりをつけたら、「そういう時期が来たって思える時にちょうど側にいて少しばかり情が移った」えれなと心機一転始めてみようかな、って言うギャップがあっただけのこと。
爽太のそういう心境の変化は極端な話、えれなにとって棚ぼたみたいなもんだったわけで。
でもサエコさんがVS嵐のフライングシューターみたいにバズーカでエレナに向かって落下途中の爽太くんを撃ち落してかっさらって行っっちゃっただけのことで。
でもサエコさんは爽太くんの本命の人だから、本命と上手く行くなら文句は言えないんですよ!
なのにとにかくすごい被害者面でリクドー行って口もごもごさせて愚痴言って、りくちゃんにそうとは知らずに爽太くんを批判させて。それってどうなの?なんか違くない?
「爽太くんにとっての自分の価値は爽太くんが決めることだから」
ってセリフも、あんなに自虐的にねちっこく言うんじゃなくって、もっとさらっと、サバサバと表現できていたら、こんなに嫌な感じを受けなかったと思うのです。
あの言い方じゃ、完璧に爽太くんを悪者にしてますからね。
「責められないよ」といいつつ、責めてるの。思いっきり。
りくちゃんの「目ヤニいっぱい出る呪い」がツボだったけど、やっぱりヒドいよ~。
爽太くん、冗談でも呪われるほどえれなに対して悪いことしてないよ!?爽太くん擁護。
そもそも片方側だけの話を聞いてもう片方を悪者にするなんてダメでしょ!
ただ一つリクドーでのえれなの良かった部分は、服装と爪が初期設定のモデル仕様に戻っていたこと。
やっぱりえれなにはサエコさんとは全く別の服装をしていて欲しい。
女受けしかしない設定をちゃんと守り抜いて欲しいのです。
口とがらせてぶりぶりもごもごしゃべらずに、さばさばハキハキしゃべってて欲しい。
爽太くんパリ行きフラグが立ってますけど、現地でえれなと再会&やり直しの予感エンドだけは絶対嫌だから~!安易すぎる。
☆
爽太くんの作り上げたサエコさん像って、本当に悪女だけど、現実に動いているサエコさんを見る限り、やっぱりそんなに悪い風に思えません。
てなわけで、ワタクシ、今週もサエコさんの気持ちに寄り添ってしまいました。
サエコさんにしてみたら、あんなにいちゃこらして、何度も抱かれている人に、「そろそろ帰った方がいいんじゃない?」なんて言われたら、『一体どういうつもりで「本当に好きだよ」なんて言うわけ?!』って思うでしょう?
『爽太くんが言う「本当に好き」ってどういうこと?』
サエコさんは爽太くんには他に肉体関係のある女性がいることも気付いていたし(トモダチはあんなにべたべたしない発言)、一緒にいても具体的な将来の話をしたりつっこんだ話を訊いてくるでもないし、『ここまで関係を持ったのに自分を旦那さんから略奪する気概はないの?』って思ってたと思うんです。
『私も爽太くんの周りにたくさんいる女の子の一人で、セックスすることにコミットメントの意味はないのね?本当に好きでも不倫セフレなの?』
爽太くん的にはサエコさんは盛りのついた雌犬でしょうが、サエコさんはちゃんと付き合った男性としか関係してこなかったと思うので(えっちしてない=付き合っていない発言)、夫のある身で爽太くんと関係を持つのは実は相当な覚悟があってのことだと思います。多分。
でもサエコさんが爽太くんに対して「好き」とか「一番好きになってほしい」って言わないし、自分の状況を説明したり指輪を外したりしないのは、今一つ爽太くんを信用できていないせいなのかも。
本人には言葉にして伝えられないことってあるでしょうし。
でもサエコさんは薫子さんには本心を話したんだと思うのです。なんとなく。
自分の苦境は語らないけど、爽太くんへの気持ちは公明正大にしておく。
薫子さんが爽太くんを好きなことをを知っているから、敢えてのフェアプレーなのかな…。
同じ相手を好きになってしまったシチュエーションだと、意外と最初に「私も!」ってはっきり言って「ライバルね、お互い頑張ろうね」って言う方が良いということを経験上知っているからかもしれませんね。
そしてサエコさんは爽太くんに辛いことの愚痴は言わないし、あくまでもかわいい妖精さんの姿を崩さないようにしているんだろうけど、それは爽太くんがそうじゃないサエコさんを見るキャパが備わってないのを分かっているからなのかなぁ。
サエコさんは社会的地位が低いし、行くところがないわけだから、置いてくれてる爽太くんに「帰れば」って言われたら強がりで「帰るよ」って言わざるを得ないんです。
「えーん、そんなこと言わないで、うるうる」なんて実は絶対に言えないの。
爽太くんは「帰らないよ」って言ってほしかったんだろうけど。
そして本心ではない言葉で仕返しするのはサエコさんの常套手段ですからね。
「爽太くんとは(家族の話をするような)そんな関係じゃなかったから」
でも今はもう違うんだよ。だから言ったんだよ~!
そこんとこ汲み取らずに傷つかないでよ~、爽太く~ん!!!ヽ(;▽;)ノ
ううう、切ない。
ここで爽太くんがやっと生身のサエコさんの今まで見たことのなかった姿を認識し、なりふり構わず縋り付いたお蔭で、もしかしたら二人の気持ちがきちんと通じ合う可能性が出てきたような気もします。
☆
みなさんもお気付きでしょうが、今回、「Moon River」が流れたり、月のモチーフが多用されたりと、意味深だなぁ…と思って観ていました。
月は狂気へのいざないであり、人妻との蜜月は表面上いくら美しくとも狂気の沙汰。まさにLunaticを象徴しているんでしょうね。
中盤では「グレートギャツビー」のオマージュかと思わされる設定や映像がありましたが、ここにきて「ティファニーで朝食を」も挙がってきました。
「Moon River」の歌詞は爽太くんのサエコさんへの思いに通じる部分もあるので、それだけの意味で流れたのかもしれないけれど。
でもあの倉庫部屋って、窓の感じとか、扉の飾り格子とか、ランプとか、ニューヨークのアパートっぽいんですよね。
(ニューヨークに住んでる私が言うんだから間違いないです。ああいう物件あるある。)
ギャツビー的だとサエコさんがとんでもないビッチで爽太を捨てて旦那のもとに戻るエンド。
ティファニー的だとサエコさんが爽太の熱い想いのおかげで真実の愛に目覚めハッピーエンド。
ちなみにどちらも舞台はニューヨーク。(ギャツビーはロングアイランドだけど。)
どっちでもいいけど、せっかく開店させた店ほっぽってまたパリに行くとか普通ないでしょー?
と思ったけど、失恋ショコラティエに関しては普通を求めちゃいけないんですよね。
あと残すところ2話。
最終回は9分延長(なんなのその半端さ。女史のイケズか。笑)
来週からはすべてオリジナルだそうで、どのように伏線の回収をして、どこに落としどころをつけるのか。
本当に楽しみで、でも終わってしまうのが淋しくて、ちょっと悲しくなったりね。
でもいっぱいリピるわ、わたし!