松本潤担ブログ @ニューヨーク830番地

遠くても。同じ空の下、繋がってるよ、とあなたが言ってくれるから。

「99.9」最終回を迎えて

「99.9」が放送終了しました。10週間ってあっと言う間ですね!

「ラッキーセブン」や「失恋ショコラティエ」の頃は、逐一感想をブログにアップしていましたが、今回はちょっと思うところあって差し控えていました。*1
潤くんも世間も既に次に進んでいると思いますが、私は追っかけで備忘録的に感想を残していきたいと思います。

とりあえず、終了後の率直な感想として。
この10週間は、私にとって毎日忙しくも楽しく、また苦しい時間でした。と言いますのも…

スポット捕獲と編集に追われる日々

なにせスポットで流れたアングルのカットが本編では流れない(?)なんてこともあったもので、スポット捕獲するために毎日TBSをほぼ半日ベタ録りして、しかもその最中にはキリンビバレッジ様がMJ-IIの新バージョンCMを流し始めてくれたり、KIRINビール様の一番搾りの新バージョンCMが流れ始めたり、Meiji様がオリンピック応援企業CMで潤くんのミルチバージョンを流してくれたり、とにかく録っては編集、録っては編集。

TBSさんのBoxは映像特典が至れり尽くせりという印象があるので、多分予告スポット映像は収録されるとは思いますが、流石に5秒、10秒、15秒、30秒、60秒の全ては網羅してもらえないだろうな、と思うので、ヲタの楽しみとして頑張らせてもらいました。大変でしたが楽しかったです。 

「松潤」という二文字のブランド力

「99.9」開始直後、一般の方々の間でのドラマの通称は「松潤のドラマ」だったということをSNSのホットワードなどで知りました。良くも悪くも「松潤」あるいは「松本潤」という名前の認知度や浸透力はとても高いのだろうと思います。

毎週ネットには、よく読まないと気付かない程度のものからそのものズバリ嫌味なものまで、いろいろなレベルの下げ記事が載るのも、彼の名前に釣られる人の多さを物語っています。*2  中には潤くんにはほぼ関係のない内容の記事のタイトルに名前を使われていたり。光が強ければ強いほど影は濃くなるのだと、わかってはいても際限なく溢れ出るその手の記事にとても疲弊して正直苦しかったです。

ブログで感想を書くのも、必ずしも良いことだけではない私の感想が楽しく盛り上がっている空気に水を差すのも申し訳ないし、ネットを徘徊してネタを拾っているアンチ記事に万が一にもネタを提供することになり得るのもどうかと思ったので更新しませんでした。そんな風に気を回すほど、ネットの下げ記事に振り回されてしまっていた気がします。

 

チーム力で熟成されて行くドラマ

「ラッキーセブン」の頃から、潤くんが座長として周りとの連携を取りつつ現場をより楽しく盛り上げてまとめている様子が伝え聞かれるようになってきましたが、今回もまた、その座組の空気感が画面のこちら側にも分かるようないい現場だったようです。今回は特に共同プロデューサーの佐野さんがきめ細やかに現場の様子を伝えてくださり、ただ楽しいだけではなく各人がチームに貢献するために頑張っている様子がつぶさに分かりました。

「99.9」は小ネタやオヤジギャクなどが面白いと話題になりましたが、やはり着目すべきはあのチームだからこそできた芝居の部分だと思います。正直、小ネタが暴走していた回もありましたが、アドリブでの掛け合いや核となる真面目なお芝居など、すべてがバランス良く配置された回は個人的にとても観やすくストーリーや演技自体をより楽しむことができました。

回を重ねるごとに段々と熟成されて観やすくなって行ったし、キャラクターも程よく育ったように感じます。なので、続編があるとしたらストーリーやトリックをもう少し確固たるものにしつつ、育ったキャラクターでそのお芝居をより楽しめるドラマを見せて欲しいな、と思います。

 

松本潤の裏打ちされた深みのある表現力

深山大翔という人物は自らの感情を強く表に出すタイプではないので、理性的に感情を抑えつつもやんちゃな子どものように奔放に振る舞う様子が、ドラマの主人公として面白いキャラクターだと思いました。この役は潤くんに当て書きされた部分がありますが、あのチームの中だからこそ出すことが出来た、台本には載っていないチャーミングさも多大にあったと思います。

全体的にコメディ色が強い中で、深山の過去が少しずつ明らかになって行く過程での時々差し込まれる物憂げな、或いは鋭い光を眼の奥に宿す演技がとても印象的でしたし、最終回で深山の怒りと悲しみ、そして闘志を静かに、しかし力強く表現したお芝居は圧巻でした。

潤くんが深山の境遇について、いつの段階でどれ位知らされた上で毎回ああいった演技をしていたのかがとても気になるところです。

というのも、最終回後に全編を振り返ってみると、なるほど、だからこういう表情なのか、というように、目線一つにもきちんとした役としての裏付けがあるのだろうな、と思えるので。深山大翔という人物を説得力を持って存在させることができるのは役者の演技の力だと思います。

ちなみに6月1日発売の週刊TVガイドでは、潤くんの表現力について、佐野Pさんが以下のように語っています。

例えば、第6話での板橋(吉沢悠)と佐田が公園で対峙するシーン。そこで深山が、奥にいる子どもたちを一瞬見る場面があるんです。実はこれは台本上にはなかったお芝居でして。松本さんは、深山には"親と子”に特別な感情があること、そこに深山の傷があることを深く理解しているので、一瞬見るというのを足されたんでしょうね。これによって立体的になるというか、視聴者の方にも、深山が抱えている闇と、それを引きずってきた人生というのが見えると思うんです。

ずっと待ちわびている間に私の中での潤くんの演技に対するハードルもかなり上がっていた気がしますが、潤くんの繰り出すものは確実に私の想像の斜め上を行っていました。

すごく繊細かつ大胆に深山大翔というキャラクターを演じているのがなんだかとても自然体に見えて、まるで息をするように深山大翔になっているので見ている側としてはそれが当たり前に思えてしまうけど、でも、それって実はすごいことです。

深山だったらこういう風に振る舞うだろうな、とか深山だったらこういう切り返しをするだろうな、というのを呼吸をするかの様に自然に出せるっていうのが凄いことで、頭で役を十分に理解しているのが大前提だけど、アドリブひとつとっても、共演者如何で瞬時に臨機応変に反応できる域に到達しているのが素晴らしいと思うのです。

 

この2年の潜伏期間中*3、潤くんがどんな訓練をしていたかは測り知れないけれど、確実に芝居のステージ上がっていると強く感じます。

そして今回香川さんの様な鋭敏な先輩が一層の高みに引き上げてくれているのを、それが起こっているタイミング*4で実感できるというのが、まるで蝶の蛹が羽化するのを目撃しているかのようで胸が熱くなること度々でした。中盤に差し掛かった頃、超上から目線で申し訳なくも「クールが終わった頃の成長ぶりはきっと目覚しいものがあると思う」なんてひとりごとを言っていましたが、最終回、最後の20分でまさにそれを実感することができました。

普段は嵐としてアイドル稼業を頑張っている潤くんの、その日々の全てが直接的にも間接的にもお芝居をする上での糧になっていると思っています。香川さんが「その人の中に無いものは出ない*5」というように、日々の経験値や感受性を豊かに持つことによって成し得る表現というものがあると思うからです。

ただ、毎度しつこく言いますが、私は役者・松本潤が大好きなので、そのお芝居をもっともっと観たいです。続編があったら嬉しいし、この「99.9」の成功が、次なる役への大きな足掛かりになったのではないかと期待に胸を膨らませています。どうか、次の潜伏期間が極短いものに留まりますように!

とりあえず、お疲れ様でした。

しばらくは「99.9」の余韻で楽しく日々を過ごせそうです。
引き続き、過去に書き溜めた回ごとの徒然を公開していこうと思います。*6

*1:ってこんな隅っこのブログでなんか言ってもそんなに影響力はないと思いますが、とセルフつっこみ。

*2:ネット記事の殆どがクリックで広告収入を得る目的のものなので、SNSの話題を適当にかいつまんでまとめて記事に仕立てたり、テレビでの発言をソース記載なしでいい加減に捻じ曲げていたりと、プライドを持ってジャーナリズムに関わっている記者ならまず書かないような記事ばかりなのが特徴。下げ記事や叩き記事の方が大衆の興味を引きやすいので、タイトルに嫌味な煽りを入れるのも特徴です。

*3:飽くまでも、役者・松本潤として。嵐としては裏方仕事も含めてちゃんと活躍していましたよ!まぁ、裏方仕事は裏に潜っちゃうからそっちはそっちで潜伏期間になるんだけど、それはさておき。

*4:実際には録画編集され放送されるまでのタイムラグありですけれど。

*5:「99.9」初回放送開始前のナビ番組にて。

*6:載せる載せる詐欺にならないように気をつけます。書いてはあるんですけど、まとまってないんです…。