松本潤担ブログ @ニューヨーク830番地

遠くても。同じ空の下、繋がってるよ、とあなたが言ってくれるから。

99.9 第6話 感想

アメリカの独立記念日の3連休がおわりました。
ということで(?)、今更ながらの第6話の感想です。引き続き、書いた当時に思ったまま、その後に判明した事実などは加味していない感想です。

では、どうぞ。

ラストシーンのいたずらっ子に大爆笑しました!

日曜9時からの1時間があっという間過ぎて行きます。楽しい時間というのはなんでこんなに経つのが早いんでしょう?!

何が違うのかははっきりと指させないんですが、これまでだと2話、4話、6話がエピソード単品での作品の完成度が高いと個人的に思います。偶然にも偶数話。でも2話より4話、4話より6話という風により成熟度が上がってる気がします。6話で深山が見せた繊細な感情表現の「濃さ」を見ると今後への期待度がますます高まりますね。

先週解決することができなかった事件を解く鍵となる第二の事件。一見、相互関係がなさそうなふたつの事件が実は関係していたという筋書きがいいですね。これは先週あった伏線としては分かりやすいものですが、多分「99.9」のこと、後で見返すと「これを暗示してたのか!」というヒント*1がたくさん散りばめられている気がします。特に、情に訴える場面に遭遇した時の大翔の表情が、一体何に起因していたのかが徐々に分かっていくと思うとワクワクします!


いたずらっ子な深山大翔

多分アドリブの比重が多いと思いますが、深山くんの佐田先生に対する態度や言動が興味深いです。挑戦的に絡んだり、子どもっぽく振舞ったり。イタズラしたり生意気に振舞ったりして慎重に相手の出方を見て、信頼していいか、心の重きに置いていいか、相手は自分を受け入れてくれるのかをじっくりと見定めているように見えます。でもそれをただ楽しいからそう演っているのではなく、きちんと深山大翔という人物の設定に基づく裏付けがあってのああいう演技なのだろうと思うと、ますます興味深いです。

これはうちの息子が幼くして父親を亡くしたことで心理療法士に言われたことですが、父親を幼くして亡くした子どもは常に代理父を無意識に探しているそうです。対象者の年齢はあまり関係なく、教師、先輩、上司など、父親不在の隙間を精神的に埋める成人男性が対象となります。深山大翔が今それを佐田先生や斑目所長に見出しても不思議ではないなぁ、と思います。興味のある相手だからこそ、距離を測るためにいろんな風に絡んでみる感じですよね。

そういう深山の闇の部分すらドラマを面白く彩るアドリブや小ネタに繋がってるのも面白いです。そしてそれができる空間を提供してくださる共演者の面々、特に「潤くんのチャーミングさを際立たせる手助けを」と言っていた香川さんのチャーミングさも、アドリブを通して出まくっている気がします。

よく見ると、初めの深山 in 佐田先生のオフィスのシーンで、深山くんが失敬した写真を胸ポケットに入れています。ということは、わざわざ家で写真を加工して、それらを仕込みに再度佐田先生のオフィスに訪れた計画的イタズラというコトですよね?家でちまちま写真切り取ってる深山大翔を想像すると、ウザいけどかわいい…?*2


深山大翔の情緒的成熟度は?

大翔にゾッコン♡LOVEなかたかなこちゃんをかる~くあしらっている深山くんですが、かなこちゃんに限らず、人に好意を持たれることに対して、どう思ってるのかな〜、と気になります。かなこちゃんについては、好かれてるのは嫌じゃない感じだけど、嬉しいと思う気持ちはあるんだろうか…。「9点、でも好き!」と言われて嬉しそう(?)に笑っていましたが、あれはオヤジギャグが言えたことを喜んでいるだけな気がします。

大翔の場合は、人生における優先順位で事実を知ることにこだわるあまりに、それ以外の感情がそこまで育っていない気がします。幼少時に何かがあって、勉強を頑張って大学在籍中にストレートで司法試験に合格する間に、情緒を健全かつ豊かに育む物理的・精神的余裕はあったのでしょうか*3。感情に訴える場面では常に目をそらすところを見ていると、理性を保つために感情を揺さぶる事柄をあえて避けてきた気もします。そういうふうに捉えると、深山大翔の心の闇は相当ディープだなぁ…、と思います。深山ああああ(涙)

とにかく、深山大翔が闇を背負って事実のみにこだわり、事実のみを追求するという設定がとても好きです。ドラマを観ればすぐに分かるけど、正義のためにじゃないんです。依頼人の利益という正義のために戦ってるのはむしろ佐田先生だと思います。

 

佐田先生の正義が揺らいだ?

佐田先生は初回から弁護士としての正義は依頼人の利益を追求することにあると言っていましたが、検察時代の自分の認識の甘さが招いた冤罪事件の被告遺族と対面して、その過失により複数の人間の人生に深い傷を与えたことを思い知らされる回でした。深山には強く当たっていましたが、モナコへの家族旅行をキャンセルしてまで戻って来た時点で既に何か心に強く引っかかるものがあったんでしょう*4。4話でも描かれていましたが、利益を生み出すことに敏感な佐田先生は、同時に正義感が強く公平な人なのですね。辞めてから18年もの間、一度も以前の上司に挨拶に行かなかったということは、佐田先生が検察を辞めた原因は検察の体制的なことなのかな、と思いました。

演出でベタだけどよかったな、と思ったのが、お供えのいちごと佐田先生の背中。初めに被告の母親宅を出た時の背中と比べて、最後に同じアングルから撮られた青空の下の佐田先生の後ろ姿の清々しい様子が、佐田先生の胸の曇り、すなわち罪悪感が取り去られたことをよく表していたと思います。そして佐田先生が供えたであろう高級青果店のいちごの箱詰めを初めに訪問した時に供えられていたスーパーのプラスティックパックのいちごと対比することで、彼の優しくて誠実な人となりが伝わりました。


泣きっ面に蜂な明石達也

明石さんのケガは面白シーンを入れる以外になんの意味があったんでしょうか。これも小ネタのため?ただ、明石さんが究極にドMだってことはよーくわかりました。ピタゴラスイッチの後、明石さんが彩乃さんに踏まれちゃうところは、普通ならNGになるだろうけどそのまま採用なのが面白いですね。

そして明石と深山、このふたりの関係性も面白いですよね。明石に対して大翔は完全に甘えてドSに振る舞えているように見受けられます。血縁であるいとこんちの店主にはそこまでドSじゃないのに。明石とはある意味共依存に近いかも…。

 

深山と彩乃

ピザの箱を大事なプロレスラーのお顔の上に置かれて反射的に「ノオオオオオオオ!!!」ってなる感じ、分かりすぎるほど共感しました。笑 *5こういう細かいけど共感できるネタがたくさんあるのがこのドラマの面白さの一因なのは間違いないです。

潤くんのちょっと膝を折って前のめりにピザの箱を置く感じは、演技なのか、本当にピザの箱が熱かったのか分かりませんが、演技なら細かいことだけど上手いですね!ピザをもぐもぐしてる深山くんがかわいいと感じるのはもう通常営業だとして、グリーンサンボルソースを勝手に取って「ホントだ、おいしい〜」と言う彩乃さんの無邪気さがいいですね。「ふぅ〜ん」って思惑ありげに言われて「なによ、いいじゃん!」って受け答えするところもなんだかホントに兄妹っぽくなってきました。

ニュース映像を巻き戻しつつ*6 観ていたシーンで、彩乃さんに「見つけたよ」って言う、声とか言い方とかがとても柔らかくて好きです!



今日はエンディングの「Daylight」がより耳に響くなぁ、と思いました。いい感じに馴染んでいます。もうすっかり「Daylight」が気に入って、嵐の曲じゃなくていいんだけど、なーんて言っていたくせに手のひら返しです。


前回の前編が面白かったし視聴率もよかったから今回はもっと上がるかな?と期待していましたが、女子バレーボール延長の余波をまともに食らった上に全仏テニスの錦織選手の生中継もあって13.3%まで落ち込んでしまいました。でもTBSの定例会議ではTBSの社長さんが、「99.9」が好調と喜ばれていたそうで、良かったです。

斑目所長と大友検事正が司法修習の同期という伏線が紹介され、しかも公式ツイッターでは「衝撃のシーン*7」という言葉が…。ますます次回が楽しみです。

*1:佐田先生がヤメ検なのもここにきて効いてきたし。

*2:もちろん中の人が松本潤だからかわいく思えるというのも否定しません。

*3:ノッポさんを知らなかったことがここに掛かってきますね

*4:でもアメリカから戻ってすぐにモナコって、いくら若くても疲れるからお嬢さん的には日本でリラックスできてよかったと思います。佐田先生の奥さまも無茶な旅行を計画するなぁ、って思ってました。笑

*5:私も仮に潤くんの上に熱々の、油の染みたピザの箱を置かれようものなら同じ反応をしたでしょう。

*6:ニュースのビデオを巻き戻ししてる時の音声がなぜか韓国語っぽく聞こえるけど、仮に韓国語だったとしてもなんて言ってるか分からないんでどうしようもありませんが、なにか小ネタが潜んでいるのではないかとついつい疑ってしまいます。「9.99」ですから!

*7:何が衝撃かっていったら、多分身内の誰かが逮捕されるとかかなぁ…。