陽だまりの彼女は…
とうとうメッカ・湘南でも上演終了を迎えてしまいましたね。
でも10月12日から1月9日まで、ずいぶんと粘ってくれました!感謝です。
「陽だまりの彼女」はあんまり色々と考えたり分析したりっていう映画じゃないのかなぁ。
私の性格からして、いろいろと細かいとこをつついてほじくり出しては広げるってことを普段だったらするんですよね。
そして「陽だまりの彼女」を観た後はにわかにそういうモードに入りそうになったのも事実。
ハッピーエンドの解釈とか、真緒の在り方とかに意見がないわけではない。(寧ろある。)
だけど、やっぱり、こういう場で大風呂敷広げたりって、それはちょっと違うかな、と思いとどまってみる。
観たあとの、なぜかほんわかした感覚。
その起因の正体を突き止めてみたいとは思うけれど。
小賢い分析よりも、
「いい映画だったね。また観たいね。」
の方が似合ってる気がする。
☆
実は私、5回観た中で、一度たりとも泣きませんでした。
なぜだかめちゃくちゃ俯瞰視してて。
完全なるファンタジーとして観ていたし、自分を誰かに被せて観ることがなかったっていうね。
あ、強いて言えば、谷村美月ちゃんの役どころかなぁ。彼女が一番全体を俯瞰で見てた気がするし。
彼女視線で観ていたら、泣けるとこなんてないもんね。
だからと言って自分が冷徹とも思わないし、映画のせいでもないし。
童話読んでる時、過剰に登場人物に感情移入しないのと似てる気がするのね。
そういう点では本当によく出来た「普遍的な寓話」なんだと思うのです。
ファンタジーを受け入れられない人もいるとは思うけど、私は映像や音楽含めとても素敵な作品に仕上がったなぁと思いました。
☆
素敵な作品に仕上がったけど。
ただやっぱりキャッチコピーがもう少しどうにかなってたらなぁ、って思います。
宣伝では映画の宣伝なのにも関わらず、いつも原作の方のコピーが先に立ってたし、映画独自の「ウソだった」(しかも恋って書いてウソって読ませるとか!)ってインパクトが薄々だったなぁ…。
だってこれ書いててフルフレーズ思い出せないもん。そんなんコピーとしては失敗だよね。
そこ行くとジブリの「姫の犯した罪と罰」って超絶に秀逸だよなぁ。
絵が苦手だけど罪と罰が何なのか知りたくなったもん。
そいでやっぱり「女子が男子に読んでほしい」って変だと思う。
あれは中年男性の抱くベタなファンタジーの文章化でしかないと思うから。
そしてそのコピーが常に付き纏っていたことに違和感を覚えました。私見ですが。
だって何万部売り上げた、って言ったって大部分は潤くんが主演で映画やるって決まってからの映画化パワーだもん。
舞台含め内容だってかなりオシャレに変わってるのに原作をリードにプロモするなんて全くもってナンセンスだなあ、と。
で。
あとやっぱりあのビーチボーイズのテーマソングは良かったですね。
年始にテレビから聞こえてきた時ははっとしましたが、例によって某集合住宅のCMでした。
曲自体の持つインパクトが半端じゃない!
「素敵じゃないか」ってハッピーな曲調だし翻訳では解釈の微妙なニュアンスが伝わりきらないけれど、
Wouldのもつ仮定や願望や後悔が、ちょっと切ない物語の世界観とすごくよくマッチしていて感動的だと思いました。
そこいらへんを原作者の方が初めから踏まえて書かれたものだったのかなぁ。
だって「~だったらいいのにね」っていうのにはニュアンス的に「そうはならないんだけどね」っていう場合もあり得る訳で。深読みしすぎか。
☆
日本滞在中に実家のブルーレイに録り溜めた陽だまりの彼女関連のWSやスポット、宣伝番組をひとまとめにしたディスクを作りました。
潤くんも樹里さんも番宣頑張ってくれたので50MBが2枚!
その中で、実は関係ないんだけど…と思いつつも、嵐にしやがれの「嵐あるある探検隊」の部分をDisc 1に入れました。
クランクアップ当日のちょっと眠そうな潤くんが少し恥ずかしそうにあるある探検隊をやる姿を見ると、まだ冴えない頃の浩介が一生懸命宴会芸に興じているように見えるという、ただそれだけの理由で。
台湾では既に公開済みで、今度は香港での上映が始まるそうですね。
ブルーレイが発売されるのはいつ頃かなぁ…。